『ショコラ』(Chocolat)ラッセ・ハルストレム監督(ネタばれあり)
たまたまつけたTVでとっても良い映画『ショコラ』と出会いました。
映画は昔から大好きですが、忙しくてなかなかレンタルしたり、映画館に足を運ぶことに疎遠になっていて...
お正月に思わず見入ってしまう素敵な映画に出会えてとてもよかったです(o^^o)♪
赤いマントをかぶった母娘ヴィアンヌとアヌークが北風に追われてフランスのとある村にやってくるところから物語が始まります。
おとぎ話のような感じのもの? 魔女の母娘? なんて思いながら見ているとどうやら南米から受け継がれるチョコレートの効能を広めるため世界中を旅している特別な使命をもった母娘だったみたい...
母娘ヴィアンヌとアヌークがやってきた村はキリスト教の伝統と規律を守る厳格な村。
キリスト教の復活祭の断食(節食)の期間に、食べてはいけないチョコレートのお店をオープンしてしまい、礼拝にも行かないヴィアンヌは、敬虔なキリスト教徒の村長レノの反感を買ってしまいます。
村長は、チョコレート店は悪魔的で堕落したものだと村人達に出入りを禁止してしまいます。
こんな村長の思惑とは裏腹に、村人達は女主人のすすめる自分の好みにぴったりのチョコレートをついつい食べてしまい、甘いチョコレートを食べるだけで思わず顔がゆるみ、窮屈な古い因習にがんじがらめにされた心が徐々に開放されていくのを感じます。
村長は、自分の思い通りにいかない恨みはらそうと、チョコレート店に忍び込み、憎いチョコを片っ端から壊し始めます。でもそんな村長でさえも、ちょっとしたはずみで口元についたチョコをなめたその瞬間、なんとも言えないその甘さに断食期間にもかかわらず、禁断の心が溶け出してしまい、チョコにむしゃぶりつき、チョコの中に溺れてしまいます。
一番感動のシーンはラストの神父さまのお説教。
「キリストはどのように生きたのか、彼の慈悲深さ、寛容さ、私は思うのです。人間の美徳とは、何を禁じるのかではなく、何を否定し、誰を排除するかでもない。善の心とは、何を受け入れるか、何を生み出すか、誰を友とするか。」
村人達、村長も神父さまのお説教に聞き入り、新しい風を感じ、古いしきたりや因習からの開放感を感じていきました。
不自由さから開放されて、自由に人生を楽しみ過ごすことの大切さに目を向けることができた瞬間です。
今までは、キリスト教徒ではないヴィアンヌ母娘やジプシーのような放浪者は頭ごなしに拒絶、排除し、決して受け入れようとはしなかった。
禁じたり否定したり排除するというマイナス面よりも、受け入れて、生み出して、そして友を作るというプラス面に目を向け、人生を豊かなものにしていくことができた瞬間、新しい風が吹いた瞬間でした。
そして変わったのは村人達だけでなく、ヴィアンヌとアヌーク母娘もまた、チョコレートの効能を広げる使命から開放され、この村に腰を落ち着ける道を選択する。もちろんジプシーの青年ルーも
なんとも深い深~い映画です。とても味のある良い映画です☆彡
あらすじみたいに書いてしまいましたが、ヴィアンヌと頭がおかしいといわれているDV被害者のジョセフィーヌとの関わりや、奔放な性格で娘から拒絶されている老婆アルマンドとの関わり方がとても丁寧に描かれていて、人と人の心の繋がりや癒し、思いやり、とても心暖まるシーンがたくさんあって、いろいろ御託を並べるよりも心で感じる映画かなと思いました(o^^o)♪
そしてやっぱり超イケメン めちゃカッコイイのがジョニー・デップ演じるジプシーのルー。
登場した瞬間から彼に目が釘付け\(//∇//)\ 彼がギターを弾いてる姿は最高~ カッコイイし、とってもいい味だしてます。
ジョニーデップ最高! 個人的にはパイレーツ・オブ・カリビアンのジョニーさんより全然いい!
ジョニーデップとラッセ・ハルストレム監督の『ギルバート・グレイプ』
『ショコラ』(Chocolat)よりもっと古いやつだけど 借りてきて見てみよっとヽ(・∀・)ノ